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ICTを活用したダンス授業実施例一覧

立命館小学校でのICTを活用したダンス授業実施例
「ダンス指導が苦手な先生でも実施できるダンス公開授業」 実施報告

ICTを活用した教育を積極的に推進している立命館小学校(京都市)と共同で、ダンス指導にICTを活用した授業を実施致しました。この取り組みは、立命館小学校が持つICTの活用ノウハウと、NSSAが持つ学校でのダンス指導ノウハウを融合し、ICTを活用することにより、ダンスが苦手な先生、不安がある先生でも、自信をもってダンスを指導することが出来る参考例としてなり得るよう、実施致しました。

実施概要

日時 平成26年9月16日・19日
10時45分~11時30分 6年生 120名
11時40分~12時25分 5年生 120名
場所 立命館小学校 体育館
京都市北区小山西上総町22番地
使用機材 サーフェス(児童用・各グループ 4台)、iPad 1台、ビッグパッド 1台、
ロイロノート(教育支援アプリ)

授業で練習するダンスの構成

  1. ①規定振付(全員が同じ動き)8カウント×8
  2. ②隊形移動をしグループ(各グループ12名・10グループ)に分かれ規定振付
  3. ③創作振付8カウント×2

第1回目の授業までの取り組み

事前に生徒用のサーフェスに「規定振付の模範映像」と創作振付を考える際に参考となる8カウントずつの「振付カード8種類」をロイロノートを活用しダウンロードさせ、9月12日~15日にかけて各自家庭学習をさせる。

活用する映像素材

〈規定振付の模範映像〉

〈振付カード〉

振付カード①

 

振付カード②

 

振付カード③

 

振付カード④

振付カード⑤

 

振付カード⑥

 

振付カード⑦

 

振付カード⑧

※振付カードとは、8カウント分の振付の参考例を収録した映像のこと。

9月16日の授業内容

活用機材
サーフェス(児童用・各グループ 4台)、iPad 1台、ビッグパッド 1台、ロイロノート(教育支援アプリ)

指導者
・体育教員1名
・ダンスインストラクター4名(メインインストラクター1名、アシスタント3名)

授業の目標
グループで相談しながら、8カウント×2の振付を創作する

授業の流れ

1)整列、挨拶後、準備運動を実施

準備運動ではメインインストラクターが舞台上で音楽を流しながらストレッチの誘導をおこなう。
ストレッチの際、身体の動き、伸ばす身体の部位が確認しやすいよう、舞台上のインストラクターをiPadで横から撮影し、ビッグパッドへ投影。

2)インストラクター4名で規定振付を披露

3)規定演技の指導

規定振付のつまずきやすい足の動きを重点的に指導iPadで足の動きをクローズアップして撮影し、ビッグパッドへ投影し、足の動きを分かり易く説明する。

4)創作振付作成の導入

創作振付を作成する時間に入る際、担当の体育教員よりロイロノートの活用方法のレクチャーを行う。
また、グループ内で絞り込んだ振付カードの組み合わせをロイロノートを活用し、ビッグパッドへ投影し、振付例として全員で共有。

5)創作振付作成

各グループにわかれ、サーフェスを活用して振付カードの組み合わせを相談しながら、グループの振付を決定させていく。振付カードの組み合わせが決まり次第、実際に踊り、完成度を上げていく。
※難しいステップ、組み合わせが難しいところはインストラクターへ質問しながら練習に取り組む。
※ステップが難しいところは、インストラクターの指導で簡単にアレンジする。

6)宿題作成

授業の最後に、グループで創作した振付をサーフェスで撮影し、ロイロノートを活用し、グループ内で振付を共有し、休憩時間や自宅での学習用素材とする。

【宿題の内容】
8カウント×2の振付の完成度を上げる為、授業中に撮影したグループで踊っている映像をもとにブラッシュアップをする。

9月16日の授業での気づき・改善点

  • 〇足の動きにクローズアップした振付の練習では、ビッグパッドに投影された足の動きが、どのように動いているかが、舞台から遠くの児童でも確認ができ、大人数でのステップの習得に効果があった。
  • 〇振付カードを活用することにより、教員が実際に踊らなくてもステップの例示が出来るようになった。
  • 〇振付カードを活用することにより、動きのバリエーションを数多く例示することが可能となった。
  • 〇サーフェスを活用し、グループ内で振付の確認を繰り返すことで「ここはもっと身体を動かそう」、「ここの部分はこうしよう」と、アイデアが生まれやすくなった。
  • 〇振付カードの動きに執着してしまい、ステップの習得になってしまうグループがあった。
    →あくまでも振付創作の参考例とした提示の仕方へ授業中盤で児童へインフォメーションをした。
  • 〇1グループに4台のサーフェスがあるとグループ内で小さなグループに分かれてしまい、それぞれ違った映像を確認したり、違った振付の練習をしたりと1つのグループとしての話し合いが進まなくなるグループがあった。
  • 〇振付カードの動きの内容が児童にはレベルが高かった。
    →授業の終わりに簡易版に撮影し直し、新たに生徒へ共有した。

9月19日の授業

活用機材
サーフェス(児童用・各グループ1台)、iPad 1台、ビッグパッド 2台、DVDデッキ、ラジカセ

指導者
・体育教員1名
・ダンスインストラクター5名(メインインストラクター1名、アシスタント4名)

授業の目標
グループ内で創作した振付の完成度を高めていく

授業の流れ

1)整列、挨拶後、準備運動までは16日の内容と同様

2)〈規定振付→隊形移動→グループでの規定振付→創作振付〉の一連の動きを確認

インストラクターが舞台上で創作振付の完成度が低いグループを確認し重点的にブラッシュアップする対象を把握する。

3)創作振付作成

8カウント×2の創作振付部分の音楽をリピートで流し続け、各グループで創作振付のブラッシュアップをおこなう。
サーフェスでグループの創作振付を撮影し、さらにブラッシュアップをおこなう。
振付の創作部分がある程度完成したグループは、ダンスコンテストの動画をビッグパッドで確認し、その動画を参考にグループ内でダンスの構成(隊形や動き)の工夫する。

9月16日の授業での気づき・改善点

  • 〇ロイロノートと振付カードを活用することにより、数多くのダンスの動きの例を児童へ提示することが可能となった。
  • 〇授業中に模範映像を活用することでダンスのお手本を提示することも可能となった。
  • 〇大人数での授業では、列の後方の児童はインストラクターの動きを確認しづらいが、ビッグパッドへ投影することで動きを確認しやすくなり、1回の授業で多くの児童に振付を習得させることが可能となった。
  • 〇グループに分かれて振付を創作する際、サーフェス、ロイロノート、振付カードを活用することで、振付カードを参考にグループ内で相談しながら 振付を創作すること、創作した振付をグループで踊り、サーフェスで撮影をし、映像を確認することで、良い動き、改善が必要な動きをお互いに確認しながら、授業を進めることが出来るようになった。
  • 〇ICTを活用したダンス授業は、ダンス指導が苦手な教員にとって非常に効果的なものであることが以上の点から確認が出来た。
  • 〇ダンスの指導が出来なくても、ダンスの参考動画をもとに見様見真似で振付を作成していくことで、教員は振付創作のアドバイス(振付創作の決め方、相談の仕方、難しい振付を簡単にアレンジしてあげる)に徹することが出来る。
  • 〇ダンスを指導することに徹するのではなく、グループでの話し合いを更に促すこと、リズムに乗ること、仲間と関わりながら自由に表現させることなど、学校でのダンス授業の根本的なところの指導に集中することが可能となった。
  • 踊育(だんいく)教育プロジェクト ストリートダンスを通して、学び、得られる、多くのコト。

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